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 住宅の害虫被害について(キクイムシ編)(2007.11.7)
  今年もヒラタキクイムシによる被害が報告されています。
  キクイムシは日本に住んでいる木材害虫で、春から夏にかけて木材の表面に1~2oの穴を開け、穴から木粉がこぼれたり盛り上がったりします。ある住宅会社の例では、入居して間もない物件で5~6月にかけて発生したというケースも有りました。
  住宅での被害は、木製の床材,特にラワン系の木材に発生するケースが多く、製品梱包後~住宅に設置される間にとりついてしまうようです。

  ただ、床材(主に合板系)の製造過程では加工段階で高温熱処理をするので、万が一材中に虫がいても死んでしまいます。その為、(合板系の)床材自体は虫が付きにくいと言えます。
従って材料に虫が付くのは、例えば、
 ・防虫処理していない下地材(主にラワン系)や枠材,桟木等と接している場合
    …下地材等に虫が入り込み、成虫となって外に出る際に穴が開く
 ・製品完成(または納品)後の管理状況によってとりついてしまう場合
等が考えられます。
  また最近はシックハウス問題で社会的関心が高まり、合板をはじめ木材製品の低ホルム化が急速に進んでいる中、殺菌の役目も果たしていたホルマリン(ホルムアルデヒド)の含有が少なくなったことも害虫被害の増加要因になっていると言われています。

  被害を防ぐには、造作に使う木材については防虫処理を施したものを用いる、さらには防虫処理を施した合板等の木材製品を用いるのが理想的です。

 
(環境生物部会 S.N)

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