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 住宅の害虫被害について(キクイムシ編)その2(2010.12.9)
 今年もヒラタキクイムシによる被害が報告され、住宅会社や工務店によっては対応で非常に困ったという話を聞いています。
 以前のコラムでもご紹介しましたが、キクイムシの被害はその後も減っておらず、また、瑕疵担保責任保険も適用除外であることから、対応(補修)費用は住宅会社や工務店側で負担しているのが現状です。
 改めて、キクイムシに関する概要や被害増加の背景等をまとめます。

○キクイムシ被害の概要
 キクイムシは日本に住んでいる木材害虫で、春から夏にかけて木材の表面に1〜2oの穴を開け、穴から木粉がこぼれたり盛り上がったりします。住宅会社によっては入居して間もない物件で複数の物件で発生、早い場合は5〜6月にかけて発生したという事例が有ります。
 住宅での被害としては、木製の床材,特にラワン系の木材に発生するケースが多いのが現状です。キクイムシは材料の中での移動や産卵・孵化をするため、繰り返して被害が出るケースも多いのも特徴です。その為、基本的には発生した部屋もしくは階の木材(床材)は一面の交換が必要となってしまうことが大半です。

○材料への侵入
 被害としてあげられる床材(主に合板系)については、製品梱包後〜住宅に設置される間にとりついてしまうようです。ただ材料の製造過程では、加工段階で高温熱処理をするので、万が一材中に虫がいても死んでしまいます。その為、(合板系の)床材自体は虫が付きにくいと言えます。
 従って材料に虫が付くのは、例えば、
 ・防虫処理していない下地材(主にラワン系)や枠材,桟木等と接している場合
  …下地材等に虫が入り込み、成虫となって外に出る際に穴が開く  ・製品完成(または納品)後の管理状況によってとりついてしまう場合
等が考えられます。

○被害増加の背景や要因
 ・最近はシックハウス問題で社会的関心が高まり、合板をはじめ木材製品の低ホルム化が急速に進んでいる中、殺菌の役目も果たしていたホルマリン(ホルムアルデヒド)の含有が少なくなったこと
 ・最近の住宅は、断熱・気密性をはじめとした性能が向上して室内温湿度等の環境が1年を通じて虫の成育に適するようになってきたこと
が言われています。

 被害を防ぐには、造作に使う木材については防虫処理を施したもの,防虫処理を施した合板等の木材製品を用いるのが理想的で、さらには製品梱包後の管理も怠らないことも重要です。
 
(環境生物部会 S.N)
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