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水のはなし
水とはどんなものか

 水の分子は、2個の水素原子(H)と1個の酸素原子(O)でできたものであることはよく知られています。しかし、自然に存在している液体状の水分子は、他の多くの分子とは異なってほとんど単独で存在することはありません。もし水分子が互いに孤立した集合体で存在していたとしたら、この地球はもはや生命にあふれた青い水の惑星にはならなかったことでしょう。
  では、水は通常どういう構造をとっているのでしょう。一つの水分子はH-O-HがちょうどV字型をしており、二つのO-H結合がつくる角度が104.31度の幾何学的な正四面体に近い構造をしています。また、互いのO-H結合の距離は0.96Åであり、もっとも安定した構造をとっています。ここで、Oの電子を引きつける能力、すなわち電気陰性度は、フッ素に次いで大きいため、このO-H結合では電子がOの側に偏った構造をしています。もしO-H結合がつくる角度が180度であれば、この偏りが互いに相殺されますが、分子内で負極のOと正極のHが一方向に偏るために双極子という極性が生じます。したがって、水分子は極性物質であり、分子構造が対照的な無極性物質のベンゼンやメタンとはまったく異なる特徴をもっています。さらに、液体状の水の中ではOが他の水分子のHとお互いに弱い水素結合をつくることによって、水分子が不安定な分子集団(クラスター)を形成していると考えられています。このような水分子の得意な物理化学的性質によって、高い沸点、融点、蒸発熱、大きな表面張力、多くの物質を溶かす、生命活動に極めて好都合、といった特徴をもたらしているわけです。