元会長、龍谷大学研究フェロー
広原盛明
ひとと環境に優しい“健康住宅”の理念を掲げて設立された貴協会が、たゆまぬ実践の日々を重ねられて20周年の節目を迎えられたことに心から敬意を表します。戦後、厳しい住宅難と向き合うことからスタートした日本の住宅は、その後、居住空間の拡大、利便性の追求、安全性の強化など数々の努力を積み重ねながら今日まで発展を遂げてきました。なかでも貴協会が掲げられた“健康住宅”の理念は、居住空間の原点であり、かつ永遠の目標となるものです。貴協会が20周年を契機にますます発展され、サステイナブルな活動を展開されることを祈念します。
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大阪大学 名誉教授
楢崎 正也
NPO法人日本健康住宅協会 開設20周年を祝して
日本健康住宅協会が開設20周年を迎えられたことは誠におめでとうございます。
最初に、本協会の設立以来、今日の協会に発展させられた歴代会長初め役員および会員各位に対して心より敬意と感謝の意を表します。
私は学校でずっと建築環境工学特に空気環境の勉強をしておりました関係で、微力ではありますが本協会開設間もない頃から参画しておりました。光陰矢の如し、と言いますが、本当に20年は早く経つものだと感慨深いものがあります。
開設当時はバブルが崩壊し、オイルショックを経て、本格的な省エネルギー計画が提唱されていました。この時に「健康住宅」という名称を冠したのは本協会が最初の団体であることを知り、その慧眼に感服いたします。「健康住宅」は親しみのある名称ですが、なかなか意味深い言葉であり、時代と共にその意味合いも変化しています。「健康」とは身体的、精神的、社会的にも生き生きとした状態、即ち、生活全般に充分満足している状態であり、今では単なる省エネだけでなく、自然環境と共生したサステナブルな生活ができる住まいを指しています。健康な住まいは住居だけでなく、居住者の住まい方によって作り上げられるものです。
本協会の設立目的は健康住宅に関する情報収集、調査・研究を行い、「住まいのお医者さん」を育成することでした。20年の間に、多くの研究部会が設けられ、広く充実した活動が為されていますし、また、ハウスメンテナーという資格制度を設け、専門家の育成にも努められています。しかし、20年と云うと、人間に譬えればこれからが1人前の成人です。今後の日本経済も大変な時期を迎えております。このような時にこそ、本協会会員が知恵を出し、協力し合って、学校教育も含めて、今よりも広い分野に参画し、健康住宅の作り方や住まい方をリードし、各界から高い評価を受けることを期待いたします。
日本健康住宅協会の今後更なるご発展を祈念いたします。 |
東京大学
大学院工学系研究科 建築学専攻
教授 坂本雄三
NPO法人日本健康住宅協会 開設20周年を祝して
日本健康住宅協会の開設20周年、誠におめでとうございます。
私は日本健康住宅協会とは、15年くらいの関係でしょうか。当時の理事の石本徳三郎さんや故松木一浩さんに依頼されて、温熱環境部会の顧問を引き受けました。住宅に関わる健康の問題が大きな課題であるにも拘らず、学術として整備されているわけでもなく、誤っていると思われる認識や見解を平気で強弁する建築関係者が実に多かったからです。特に、さしたる根拠もないのに「断熱された冬暖かい住宅は健康によくない」と真面目に唱える建築家や設計者に私は驚愕する思いでした。他方、建築環境工学は、居住者ひいては日本人の健康の増進ということに対して、様々な面でもっともっと貢献できるはずだと、私は思っていました。ですから、石本さんらの考えと行動に賛同して、顧問を引き受けたのです。爾来、私は「健康住宅」に関する関心は失わないものの、仕事がどうしても省エネルギーや省CO2に引っ張られるものだから、「健康住宅」に関する活動がかなり疎かになっていることは否めません。
ところで、今考えるに、住宅の温熱環境と健康の問題は統計学あるいは疫学的な方法でも研究すべきであると強く思っています。つまり、サンプル数は数十から数万に拡大されなければなりません。そして、お金と時間が掛かっても、こうした方向にこそ日本健康住宅協会の未来を開く鍵があるのではないかと夢想しています。
健康は日本人の大きな関心事であるにも拘らず、特に住宅との関係になるとはっきりしないことがいっぱいあります。そして、そのようなことに対する定説や常識が確立されてないことをいいことに、ウソやインチキを吹聴する人が跡を絶ちません。日本人のこうした不幸を一掃すべく、日本健康住宅協会の活動が正しい知識の拡大に役立つことを切に祈っております。 |
早稲田大学教授
田辺新一
日本健康住宅協会設立20周年おめでとうございます。住宅の健康性、快適性は省エネ性と同時に大変重要なものです。
人間は多くの時間を住宅で過ごします。仕事の活力を養うためには安心して睡眠や団らんが出来ることが大切になります。
また、シックハウス問題に代表される室内空気質などの問題も完全に解決された訳ではありません。
健康性や快適性に関する問題は、居住者のライフスタイルに関わる因子も多いため、住まい方に関するアドバイスも適切に行われる必要があります。
良質な住宅を居住者に提供できるように、ハード面だけではなくソフト面を含めて地道に努力されてきた貴協会の活動が益々発展することを希望しております。 |
積水ハウス株式会社
総合住宅研究所
所長 木村 文雄
NPO法人日本健康住宅協会の開設20周年を祝して
日本健康住宅協会の開設20周年を心よりお祝い申し上げます。
日本健康住宅協会が健康と環境をテーマに掲げ、世に先駆けて活動されて来られたことは大変意義深い事だと思います。近年の地球温暖化に伴う気候変動や環境破壊は我々人間社会が生み出した最大の問題であることは言うまでもありません。自然の一員である人間だからこそ自然環境が悪化すれば、それに連動して人の身体も蝕まれていくことは当然であります。自然環境を良い状態にすることは人の健康状態を良くすることに繋がります。
我々、住まい作りを生業としている会社にとって、単なる‘うつわ’としての住宅をご提供するだけではなく、そこでの生活者が、心身ともに健やかで仲良く快適な暮らしを未来にわたって営めるサステイナブルな住まい作りを目指し、私たちの子孫のために、日本健康住宅協会と共に健康と環境について考え、活動していきたいと思っております。
日本健康住宅協会の益々のご発展を祈念しております。 |
大和ハウス工業株式会社
取締役常務執行役員 濱 隆
NPO法人日本健康住宅協会 開設20周年を祝して
日本健康住宅協会の開設20周年、誠におめでとうございます。
永きにわたり、健康住宅推進に努められ20周年を迎えられたことに対し、心よりお慶び申し上げます。
現在の日本は、経済の低迷に加え「地球温暖化防止」や「少子高齢化社会対応」など、深刻な問題を抱えている一方、これらを解決するポテンシャルも十分持っている国とも言えると考えています。これらの解決の根本的な目的は、日本で暮らす人々が健康で快適に暮らせるような社会を構築することにあるといえます。
このような状況の中、日本健康住宅協会ではこのような状況や目的を先取りし、「人の健康・住まいの健康・地球の健康」を目的とした活動を推進されてきました。この活動をさらに活発化させ、今後も問題解決のための情報発信を継続し、これまでにも増して世の中の期待に応えることのできる協会への発展を願っております。
末筆となりましたが、貴団体ならびに会員皆様の一層のご活躍とご繁栄を祈念し、開設20周年の祝辞とさせていただきます。 |
関西電力株式会社
お客さま本部 副本部長
執行役員 森本 孝
NPO法人日本健康住宅協会 開設20周年を祝して
日本健康住宅協会の開設20周年、誠におめでとうございます。
日本健康住宅協会が、これまでに果たしてこられた住まい手の皆様が健康・快適に住み続ける「健康住宅」をめざした活動は、今後ますますその必要性を増してくると思われます。それに加えて最近では、エネルギーの環境への配慮も「健康住宅」には不可欠な要素となってきており、この点は省エネ・省コスト・省CO2を実現するエネルギーの選択がその鍵を握っています。
関西電力では、お客さま視点に立った活動の徹底により、お客さまがすこやかな状態で心地よく暮らしていただけるよう日本健康住宅協会と共にこれからの「健康住宅」の実現に向けて、低炭素な電気エネルギーの供給やヒートポンプ技術等を活用した高効率機器の普及に努めていきたいと考えております。
日本健康住宅協会の今後ますますのご発展を祈念いたしております。 |
大阪ガス株式会社
リビング事業部
リビング技術部長 乾 佳彦
NPO法人日本健康住宅協会 開設20周年に寄せて
日本健康住宅協会の開設20周年、誠におめでとうございます。
貴協会は、住まい手が健康で快適に住み続けられる「健康住宅」の普及促進を目指して、シックハウスや結露防止をはじめとする各種の技術研究、「健康住宅アドバイザー」等のハウスメンテナー資格制度の創設、研究成果の公表等さまざまな活動を展開され、今日まで数多くの実績をあげてこられました。
近年、住宅の省エネルギー化、高気密・高断熱化が進む中で、当社では、住まい手が健康で快適に過ごすことが出来る設備機器の提案をしてまいりますが、「健康住宅」の普及促進に向けて、貴協会の取り組まれている社会全体の「住育」は、今後その必要性を増してくるものと思われます。貴協会では、開設当初より結露・カビの問題に取り組んでこられており、その研究成果と普及に期待しております。
開設20周年を機に、貴協会の益々のご発展を祈念いたしております。 |
パナソニック電工
常務取締役 北野 亮
NPO法人日本健康住宅協会 開設20周年によせて
日本健康住宅協会開設20周年誠におめでとうございます。
心よりお慶び申し上げます。
貴団体は、1990年に日本で初めて健康住宅を推進する団体として設立されました。
その後、地道な研究活動をベースに「健康住宅アドバイザー」をはじめとする各種資格制度を自主的に立ち上げ、ホルムアルデヒドが建築基準法で規制される等シックハウス問題に関心が高まる中、健康住宅の先導役として社会に大きく貢献されてきました。
今後、本格的な低炭素社会・高齢化社会を迎えるにあたり、貴団体が取り組みをされています「人の健康・住まいの健康・地球の健康」に関する研究・人材育成・啓発活動にはますます期待が高まります。
おわりに、貴団体ならびに会員皆様の一層のご活躍とご繁栄を祈念し、開設20周年の祝辞とさせていただきます。 |
旭化成ホームズ株式会社
設計推進本部長
執行役員 馬場 三千雄
NPO法人日本健康住宅協会 開設20周年を祝して
日本健康住宅協会の開設20周年を迎え、心よりお慶び申し上げます。
貴協会は、「住宅の健康」と「住まい手の健康」を守るため、業種を超えた専門家が集まって地道な研究活動を行ない、その研究成果は住宅関連の諸問題解決のために行政や企業などにも働きかける公益的な存在になっています。
その日々の活動は、住宅の健康阻害要因に対する解決策を研究し住まいの品質向上に貢献すると共に、技術面と住まい方の両面からのアドバイスを出来る人や更に専門的指導ができるスペシャリストの育成もされています。
また、健康住宅に関する相談も受け、社会に貢献する活動も行っており、健康・快適に住み続ける「健康住宅」をめざした住まい手の皆様と一体となった活動は、今後ますますその重要性・必要性を増してくると思われます。
日本健康住宅協会の一層のご活躍と益々のご発展を祈念いたしております。 |
パナホーム株式会社
技術本部 住宅・技術研究担当
執行役員 酒井 敏光
NPO法人日本健康住宅協会 開設20周年によせて
日本健康住宅協会開設から20周年を迎えられるとのこと、誠におめでとうございます。
健康の重要性から国でも健康維持増進住宅への取組みが始まりましたが、貴協会が人と住まい、地球の健康をいち早く目標に掲げられ、技術研究、人材育成、社会貢献活動により健康住宅の普及促進に取り組まれてきたことはたいへん意義のあることであり、深く敬意を表します。
建築家の故内井昭蔵氏は、思いが無い建築は不健康な建築と言いました。健康な建築とは同質化ではなく個性があること、建築の中に自然を発見しつくりだすこと、など様々な示唆をされています。健康住宅についても性能の確保はもちろんのこと、家族のふれあいを育み、空間としても心に残るようなものをめざして発展することを期待しています。
日本健康住宅協会の今後の更なる活動の広がり、発展を期待いたしますとともに、会員皆様の一層のご活躍とご繁栄を祈念いたします。 |
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