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協会だより
更新日:2025年9月1日
◇  9月のおたより  ◇
 
連日の強い日差しで外出さえもままならない8月でした。室内の熱中症は室内環境悪化により発生しますが、外出時でのダメージを引きずり、ついエアコンを作動しないまま、休憩しての事故に見舞うという事象も有るそうです。
そんな時に興味深い記事を「AllAbout」健康・医療 健康トリビア豆知識にありましたのでご紹介します。
https://allabout.co.jp/gm/gc/512407/





危険な日焼けを防ぐ! 子どもの紫外線対策の基本と日焼け止めの選び方・使い方のポイント

子どもの肌は発達段階にあり、大人よりデリケートです。そして、18歳までに生涯に浴びる紫外線量の約半分を浴びることが分かっています。紫外線は将来のシミやシワの原因となるだけでなく、長期的にはDNAの損傷を引き起こし、白内障などの眼疾患や皮膚がんのリスクを高めます。

子どもの頃から正しい知識で紫外線対策を習慣化し、健康を守りましょう。



紫外線の基礎知識

紫外線は太陽から届く光の一種です。まずは、基本的な2つの性質を知っておきましょう。


1. 紫外線のピークは6月〜8月、1日のうちでは午前10時〜午後2時に注意! 紫外線の強さは、1年を通じて同じではありません。日本では6月〜8月にピークを迎え、1日の中では午前10時〜午後2時(正午前後)に最も強くなります。天候や成層圏のオゾン層のオゾン濃度でも強さが変わります。標高が高いほど紫外線は強まり、1000m上昇するごとに約10〜12%増加するため、山でのレジャーは特に注意が必要です。


2. 「曇りの日」や「日陰」も油断禁物! 曇りの日でも安心はできません。薄い雲の場合、有害な紫外線B波(UV-B)の80%以上が透過し、地上に届きます。屋外では空全体から降り注ぐ「散乱光」があるため、日陰でも日向の約50%の紫外線を浴びます。アスファルトや砂浜からの照り返し(反射)もあるため、油断せず対策しましょう。




紫外線対策の基本は「塗る」より「遮る」! 物理的ブロック3つの習慣

子どものデリケートな肌を守るには、まず衣服・日傘・帽子で「物理的に遮る」ことが基本です。目から入る紫外線を防ぐため、UVカット表示のあるサングラスも有効です。ただし濃い色のサングラスは瞳孔が開きやすいため、「UVカット」の記載を確認しましょう。

【紫外線の物理的ブロック法1】衣服でブロック! 「色」と「織り方」がカギ まずは、長袖・長ズボンなどで、肌の露出を減らすことが第一歩です。暑い時期は熱中症を避けるため、通気性の良い素材を選びましょう。

衣類選びのポイントは、以下の通りです。

  • 形:体を覆う部分が多い
  • 色:紫外線を防ぐ効果がより高い、黒や紺などの濃い色
  • 織り方:ガーゼなどの目の粗いものより、織り目が詰まった生地

衣類の紫外線防止効果を示す「UPF(紫外線保護指数)」も衣服選びの参考になります。


【紫外線の物理的ブロック法2】外出時のマストアイテムは「帽子」 顔だけでなく、首の後ろや耳まで守れる「つばの広い」デザインが最適です。強い紫外線は目にも影響し、将来の白内障リスクを高める可能性があるため、子ども用のUVカットサングラスも有効です。


【紫外線の物理的ブロック法3】日中の過ごし方を工夫する 紫外線の量が多い時間帯(午前10時〜午後2時)は屋外で長時間過ごすのを避け、なるべく室内遊びを取り入れましょう。外出時はベビーカーの日よけや日傘を積極的に活用し、日焼け止めよりも確実な防御を心がけましょう。物理的なバリアは、日焼け止めよりも確実かつ効果的に、紫外線による急な肌の炎症(サンバーン)を防げます。




日焼け止めは補助的に──子どものための賢い選び方・使い方

物理的な対策で防ぎきれない部分を補うのが日焼け止めの役割です。子どもの肌に負担をかけない、選び方と使い方を知っておきましょう。

■ SPF/PA値はシーンに合わせて選ぶ。高いほどよいわけではない SPFとPAは紫外線防御効果を示しますが、高すぎると肌への負担が増すこともあります。肌トラブルの原因になることもあるため、必要以上に高いものを選ぶことは避けるべきです。

日常生活ではSPF15〜20・PA++、海や山など日差しの強い場所ではSPF20〜40・PA++〜+++程度を目安に、シーンに合わせて使い分けましょう(表)。


■紫外線吸収剤のリスクに注意する 日焼け止めには、紫外線防止効果を発揮させるために、紫外線防止剤が配合されています。紫外線防止剤の種類は、紫外線吸収剤と紫外線散乱剤の2つです。

紫外線吸収剤は白浮きしにくい利点がありますが、一部の吸収剤、特にベンゾフェノン-3(BP-3)などは、体内に吸収され、ホルモンの働きを乱す内分泌攪乱作用(環境ホルモン)の可能性が指摘されています。子ども用として販売されている製品にも含まれていることがありますが、子どもは化学物質の影響を受けやすいため、成分を確認して選びましょう。


■ 日焼け止めの正しい塗り方と落とし方と押さえる 日焼け止めは、十分な量を肌にムラなく伸ばすことが大切です。特に日焼けしやすい額、鼻、頬、肩は丁寧に塗りましょう。汗をかいたり、タオルで拭いたりすると落ちてしまうため、2〜3時間おきにこまめに塗り直すのが効果を持続させるコツです。

帰宅後は、石鹸やボディソープをよく泡立てて、肌に残らないように優しく丁寧に洗い流してあげましょう。




小児科医としてのメッセージ……「紫外線対策を生活習慣」にして、子どもの健康を守ろう

子どもの肌はデリケートで紫外線防御機能が未発達です。最も紫外線が強い国とされているオーストラリアでは皮膚がんの発生も多く、子どもの紫外線対策が進んでいます。一方、日本における皮膚がんの患者数は、2019年に2万9400人。4300人だった1980年の約7倍、1万4800人だった2010年の約2倍に増えています。日本でも紫外線対策意識の向上が必要です。

まず優先すべきは、サングラス、日傘、衣服、帽子、日陰などの「物理的ブロック」です。日焼け止めはその補助として、露出してしまう部分に使用しましょう。日焼け止めを選ぶ際は、シーンに合ったSPF/PA値と、安全性を確認して選ぶことが大切です。

また、WHOは18歳未満への日焼けマシンの使用および販売を原則禁止しています。筆者が子どもの頃の40年前は、夏休み明けに小学校で、「日焼けコンテスト」が開かれ、真っ黒に日焼けした子どもが健康優良児として表彰されていました。勉強ばかりしていた筆者は、色白で日焼けコンテストが不健康児とレッテルを貼られてしまうため、9月1日の登校が苦痛でなりませんでした。それが今や小児科では、「よく紫外線対策されましたね」と言われる時代になったのです。

正しい知識を身につけ、賢い紫外線対策を毎日の習慣にすることが、子どもの肌と将来の健康を守ります。もし肌に異常を感じたり、対策に迷ったりしたときは、気軽に小児科や皮膚科の専門医に相談してください。







当たり前の事ですが、人は寝てるときには無防備になります。何かの症状を抱えていると休むというのは当たり前の行為です。夏は建物内の環境が直ぐに悪化しますので、エアコンによる空調は必須である事は認識しておきましょう。

 

事務局 和田
 
 
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