更新日:2008年3月17日 |
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◇ 3月のおたより ◇ |
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3月になると、陽射しも明るくなり春の到来を実感します。
しかし、毎年花粉症に悩まされる人達にとっては要警戒の季節です。今年は2月の寒気でスギの花芽の成長が足踏みし、花粉の飛散時期は予報より遅れ気味でしたが、2月23日に吹いた春の嵐で暖かい南風が流れ込み、九州や関東の一部では花粉の飛散が始まり2月末には既に非常に多い花粉の飛散が観測されています。気温が上がる3月中旬以降は一斉に開花し、スギ花粉の飛散は各地でピークを迎え、下旬にはヒノキの花粉も飛び始めます。
わが国では花粉症に何らかの形で悩まされている人は1000万人以上いて、能率低下などで発生する経済的損失は2000億円以上という試算もあり、その対策として花粉の放散が少ない杉の木や、減感作療法用の注射や舌下剤の開発などが進められています。
花粉情報を出すための飛散する花粉量の測定には1日1回採取器に落ち込む花粉数を1cm2当たり何個と数えるダーラム法が一般的ですが、空気中の花粉数をリアルタイムで1m3当り何個と自動計測するシステムも開発され、環境省の「はなこさん」に用いられています。
外出の際は花粉情報をチェックしてスケジュールを決め、花粉への暴露対策をして出かけることをお薦めします。最近は花粉症グッズとしてより進んだタイプのマスクやゴーグル型眼鏡などが販売されていますので、自分に合うのを準備しておきましょう。
帰宅した時も服や持ち物についた花粉はよく落として家の中に持ち込まない工夫が必要です。屋内に侵入した花粉は一旦床や器物の上に沈降しますが人が動くたびに浮遊するので、拭き掃除や、集塵機能のよい空気清浄機で除去します。室内空気の湿度も花粉の浮遊性に影響します。空気が乾燥して湿度が低いほど浮遊性が増すので湿度は高いほど良いのですが70%以上になるとダニやカビ発生の好条件になるので60%程度を目安に調湿します。
KJKでは本年3月31日に第2回専門委員懇話会を開催します。KJK活動の今後のあり方に関して幅広い異なる専門分野からの各先生による忌憚の無い意見の開陳や相互刺激的な興味深い討論が期待されています。
4月8日には、東京都千代田区の内幸町ホールでKJK2008年度健康住宅セミナー「快適で個性的な住空間を楽しもう!」を開催し、お二人の先生による基調講演と2件の新素材についての実地施工デモを予定しています。インテリア素材について関心をお持ちの方にはお薦めのセミナーです。申込締め切りは3月25日なので、本ホームページより早速お申込ください。
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日本健康住宅協会 理事 吉田佐門 |
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