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協会だより
更新日:2012年6月20日
◇ 6月のおたより  ◇
 

 今年は全国的に沖縄を除き、ほぼ平年並みに6月8日から6月9日にかけて梅雨入りしました。気象庁の予報では梅雨の期間は例年に比べて5日程短いものの、雨量は地域的に昨年の3倍を超えるとの事なので注意が必要です。

 KJKでは今日6月20日を健康住宅の日として記念日登録をしていますが、毎年この時カビ防止のための注意を呼び掛けています。

 ところでカビは酵母やキノコ類と同じ真菌類で、糸状の菌糸が枝分かれしながら成長するため糸状菌といわれます。主に空中に飛散浮遊するカビの胞子が発芽して菌糸となり、更に胞子を作って増殖します。
 カビは私達の生活空間においては、梅雨や台風に代表される湿気の多い季節、或いは食物、衣類、浴槽の壁などの表面のように湿気の多い場所に発生します。カビは温度が15℃〜30℃、湿度が80%以上で栄養分があるところ、しかも風通しの悪いところによく繁殖します。

  先日TVのある番組で家庭内のカビの発生量を調査したところ、多い順から (1)冷蔵庫の製氷機 (2)浴槽ゴム栓 (3)おろし金(大根おろし用) (4)調味料容器 (5)網戸 であった事を発表していました。
 なお冷蔵庫の製氷機の水は浄水器の水を使うよりも水道水の方がカビが発生しにくいとの事です。その理由は水道水には殺菌用の残留塩素が含まれているためです。

 また別の調査では、「水道蛇口」、「洗濯機」、「電話受話器」にカビが多いとの結果が報告されています。水道蛇口は周囲に常時水分があるためカビが生えやすいと思いますが、カビ以外でも蛇口の先端はバクテリアなどの繁殖でヌルヌルする事が多く、蛇口はいつも清潔に保っておきたいものです。

 このように部分的なカビ発生は清掃で対処する事が基本ですが、部屋でのカビの発生を防ぐには、カビの発生要因4条件の空気(酸素)、温度、栄養、水分(湿気)の何れかを取り除く事が必要です。この内空気(酸素)と温度は生活上不可欠なため、栄養と水分のコントロールが重要です。
 カビはごみや塵まで食べるので栄養を完全に取り除くことは困難ですが、こまめな清掃を心がければカビの発生は少なくなります。

 次に水分に関してはカビが発生する湿度は70%以上であるため、室内の湿度を50〜60%以下に保っていれば結露も生じにくくカビも発生しにくいと言えます。
 湿度を低下させる方法としてエアコンの冷房運転や除湿運転に頼りがちですが、除湿運転は冷房運転より電気代が掛かり省エネではありません。
 エアコンと比較して除湿機の方が除湿能力も高く、電気代も掛かりません。部屋で除湿機を運転する場合は、押入れやクローゼットの扉も開放して同時に内部も乾燥させる方がベターです。今年の夏は冷房の節電もかねて除湿機を上手に使ってみてはどうでしょうか。


 KJKでは6月22日(金)に健康住宅の日記念イベントとして「次世代健康FORUM2012」を大阪市中央区本町つるや第2ビルで開催致します。
参加費は無料で、参加者は当日直接会場に来られても受付を致します。フォーラムのコンテンツ等詳細はHPに掲載しておりますので、興味のある方は是非ご参加下さい。

本部 安藤研治
 
 
<協会だより>
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