皆さんお変わりないですか。
先日衆議院が解散し、12月に総選挙が行われる事になり年末はあわただしくなりますが、今月は「ロコモ」の話題をお届けしたいと思います。
厚労省が国民の健康づくり運動の一環として2003年から取り組んだのは「メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)」の認知度向上でした。国の努力が功を奏し、スタート当時は2割程度だった「メタボ」という言葉の認知度は現在9割まで上昇しました。
そして、これから政府が広めようとしているのが「ロコモ」というキーワードです。
はたして、ロコモとは何なのでしょうか。
ロコモは「ロコモティブ(Locomotive)シンドローム」(運動器症候群)の略です。Locomotiveは「運動の」という意味(機関車という意味もある)で、骨や筋肉、関節など体を動かすために必要な「運動器」を表します。運動器は加齢によりその働きが衰えるため、歩く、立つなどの移動能力が衰え、生活の自立度が低くなり、その結果、介護が必要となってしまいます。
つまりロコモとは、「現在は自立できているが、近い将来、要介護になる危険性が高い症状を持っている状態や、すでに要介護になってしまっている状態」を表す言葉です。
「要介護」「要支援」という言葉を聞いても、30代、40代の働き盛り世代にはまだまだ遠い先の話に思え、ピンと来ないかもしれません。
しかし文科省による新体力テスト調査の結果(平成21年度)では、男女ともに40代後半から体力が低下することが判明。"ロコモ予防"には40代からの対策が必要であることが明らかになりました。
現在、ロコモは予備群を含めると約4700万人といわれており、40歳以上の男女の5人に4人が"ロコモ及び予備群"と推定されています。
日本整形外科学会では、ロコモティブシンドロームの「自己チェック項目」を公表しました。全7項目のうち1つでも当てはまるとロコモティブシンドロームの可能性があるとされています。(「ロコモ チャレンジ! 推進協議会」ウェブサイトでチェックできますので一度試してみて下さい。 https://locomo-joa.jp/)
ロコモは、「骨」「関節」「筋肉」それぞれの働きが加齢によって低下することから始まる。その順番は以下の通り。
・加齢により筋肉が減少し、骨強度が低下していく
↓
・筋肉は骨と関節を支えているので、筋肉が減少すると関節に過剰な負担がかかり、痛みを伴うようになる
↓
・骨量が低下しているうえに筋肉のサポートがなくなるので、ささいなことで骨折しやすくなる
↓
・歩行困難になる
↓
・運動不足により、健康状態が悪化
↓
・介護が必要になる
つまり、ロコモの入口である「筋肉の衰え」「骨強度の低下」「軟骨の摩耗」を食い止めれば、ロコモは予防できることになります。そのためにはどうしたらいいのでしょうか。それは次回お伝えしましょう。
(以上「日経トレンディネット」2012年10月11日WEB記事を引用)
KJKでは平成24年度健康住宅スペシャリスト室内空気質診断士養成コースの研修を12月から全国各地で開催致します。第1回は12月12日(水)に広島での開講になります。詳細はHPに掲載しておりますので、ご興味のある方は是非アクセスして下さい。
|