NPO法人 日本健康住宅協会 トップページへ 地図・連絡先 入会案内 お問い合わせ サイトマップ
 
協会だより
更新日:2013年1月21日
◇ 1月のおたより  ◇
 

 皆さん新年あけましておめでとうございます。
 毎日厳しい寒さが続きますが、風邪などひかないよう十分ご注意ください。

 さて今月は飲酒と健康に関する話題をお届けしたいと思います。

 ところで古より「酒は百薬の長」という言葉がありますが、これは本当なのでしょうか?
 最近では、節度のある飲酒は心臓病のリスクを下げるので、全く飲まないよりもむしろ健康に良いと言われるようになってきました。中でも赤ワインは、抗酸化作用を持つポリフェノールを多く含むので体に良いとして、TVの健康番組などで盛んに推奨されています。

 しかしこれらの説には、本当に科学的な裏付けがあるのでしょうか、それとも根拠のない俗説に過ぎないのでしょうか?
 オーストラリア・ワイン研究所の研究者が、これまでの研究調査から得られたデータに基づき、こういった説の根拠を確かめる総説論文をJournal of the Science of Food and Agricultureに発表しました。

 この論文によると、適度な飲酒が心臓病の発症を抑えるという説には十分な根拠があるようです。飲酒と心臓病発症との関連を調べた長期的調査のデータを総合すると、1日あたり2.5〜14.9gのアルコールを摂取する人は、全く飲まない人と比べて心臓病のリスクが14〜25%低くなるという結果が出ています。別の調査では、1日あたり30gのアルコール摂取によって、冠状動脈性心臓病の発症リスクが24.7%下がりました。

 ちなみにアルコール30gはワインでは約200cc、ビールでは中瓶1本強に相当します。
 飲み方としては、適量を多くの日数に分けてコンスタントに飲むのが健康に良いようです。ある調査では、週3日以上適量の飲酒をする人は、週1日以下しか飲まない人よりも心臓病リスクが低くなることが示されました。一方、合計すると同じ飲酒量であっても、少ない日数で一回にまとまった量を飲む人は、多くの日数に分けて少しずつ飲む人より心臓病リスクが高くなることが明らかになっています。また、普段適量を飲んでいる人でも、時々暴飲してしまうと、本来の心臓病防止効果が失われてしまうそうです。

 また、穀類・ナッツ・果物・野菜・ワインなどを中心とする最近話題の「地中海ダイエット」は、心臓病やメタボリック症候群のリスク改善効果が認められています。特に、全体として心臓病発生率の低いスペインの中でも、ワインをあまり飲まない地域ではよく飲む地域と比べて心臓病発生率が比較的高いことから、地中海ダイエットの中でワインが何らかの良い役割を果たしていると見てよさそうです。


 KJKでは第60回健康住宅アドバイザー公開試験を3月10日(日)と3月13日(水)に東京、大阪の2会場で開催します。受験申し込み期間は1月8日(金)〜2月5日(火)です。またアドバイザーの上位資格である健康住宅スペシャリスト室内空気質診断士養成コース研修を2月12日(火)に名古屋で開講します。申し込み期間は1月15日(火)〜2月1日(金)です。詳細はHPに掲載しておりますので、各々の資格にご興味のある方は是非アクセスして下さい。

本部 安藤研治
 
 
<協会だより>
BACK NUMBER