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協会だより
更新日:2013年5月7日
◇ 5月のおたより  ◇
 
 5月に入り、寒かった気候もようやく落ち着き過ごしやすくなりました。
ゴールデンウイークは皆さんどのようにお過ごしでしたか。
さて今月は長寿問題を取り上げて見たいと思います。

 長野県が都道府県別の平均寿命の最新データで、男性が80.9歳、女性が87.2歳と、長寿で知られる沖縄県を押しのけて男女とも全国1位になりました。
 長野県はもともと「海なし県」で、特有の塩辛いもの好きの風土で、昔は塩っ辛い野沢菜を毎日、朝昼晩食べる風習がありました。
 そのせいで、脳卒中による死亡率が昭和30年代ごろから急上昇し、40年には全国ワースト1位でした。
 平均寿命も男性が全国9位、女性は26位まで落ち込むという"非常事態"に陥いり、県民に危機感が広がりました。

 そこで県をあげて減塩に取り組みましたが、その方法は"塩分Gメン"による減塩推進運動です。
 塩分Gメンとは、地域で食生活の改善を図る住民ボランティアの「食生活改善推進員」や、各地区の住民から選ばれる「保健補導員」らの事で、それぞれ家庭を一軒ずつ訪ね歩き、野沢菜の漬け汁の塩分をチェックすると共に、塩分濃度が一目で分かる「減塩テープ」でみそ汁の濃さも徹底調査しました。
 県も「みそ汁は1日1杯具だくさん」「漬物は1日小皿1杯」のスローガンを掲げて、減塩を訴えました。

 また長寿化のカギとして、県民に野菜の摂取を増やすよう働きかけました。元来、長野県は"野菜王国"と言われるほどの野菜の生産量を誇っています。しかも野菜には塩分の排出効果があります。この運動の成果で、野菜の摂取量は現在、男女とも全国1位になりました。
 更に減塩メニューの開発の試みとして、佐久市では塩分やカロリーを抑える代わりにうま味を生かすレシピに取り組み「ぴんころ御膳」を商品化しました。
 この「ぴんころ」という言葉は減塩の機運が高まっていた約30年前、長野県で生まれた「ぴんぴんころり(ぴんころ)」という言葉で、「ぴんぴんで元気に長生きし、病気をせずころりと死ぬ」という意味です。

 一方、昭和50年から女性の平均寿命1位の座を守り続けてきた沖縄県がついに3位に転落しました。男性も昭和60年の1位のから30位に転落しました。
 新鮮な魚介をもたらす海に囲まれるという、長野県と正反対の環境が長寿の背景にありましたが、食習慣の欧米化の影響を強く受けたとの指摘もあります。

 沖縄県はいま、肥満率では全国の1位ですが、沖縄県栄養士会によると、沖縄県は米軍の占領地だった影響で、ファストフードや肉の缶詰など高カロリーの食材に早くから慣れ親しんできた歴史があります。
 食の欧米化、高カロリー化は全国的な状況にあり、日本肥満学会副理事長の宮崎滋医師(66)は「沖縄の後退は日本全体の10年後の姿であり、人ごとと思わず節制に努めてほしい」と警告しています。

以上2013.4.19Yahoo!ニュース引用


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本部 安藤研治
 
 
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