NPO法人 日本健康住宅協会 トップページへ 地図・連絡先 入会案内 お問い合わせ サイトマップ
 
協会だより
更新日:2013年9月6日
◇ 9月のおたより  ◇
 
 9月に入り、少し気温も下がってきましたが皆さん如何お過ごしですか。
さて今月は竜巻を取り上げて見たいと思います。

 先日の9月2日と4日に関東で大規模な竜巻被害が発生した事は記憶に新しいところだと思います。
 ところで竜巻は何が原因で発生するのでしょうか。 気象庁の分析では、竜巻の発生原因は最も多い順から「暖気や寒気の移流による不安定な気象」、「前線」、「台風または熱帯低気圧」の3つです。

 これらの気象条件が原因で最初に積乱雲が出来て、それから竜巻が発生します。
 事例として、2012年5月6日に茨城県つくば市や栃木県真岡市などで竜巻とみられる突風が発生しました。その日は、東日本上空に強い寒気がある一方で、南から暖かい空気が流れ込み、上空と地上の気温差が40℃になっていました。そのため、強い上昇気流が発生し、発達した積乱雲が複数でき、竜巻を発生させた可能性があります。
 なお竜巻発生時は不安定な気象状態のため、同時に集中豪雨も発生しやすくなっています。

 ところで日本の年間竜巻発生件数は過去20年間の平均では約28件で、発生地域は全国 に分布しており、特に関東地方が多いわけではありません。どちらかというと内陸部よ り海岸付近が多い傾向にあります。

 米国は日本に比べて竜巻発生件数は圧倒的に多く、年間約800件です。
竜巻の強さを表す単位は「F」ですが、これは1971年にシカゴ大学の藤田哲也博士が考案したもので、被害の大きさから吹いた風の強さを6段階に分けています。
 なお関東で9月2日に発生した竜巻の強さは気象庁はF2と判断しました。

 竜巻の強さのランク(F0〜F5)は次の通りです。
 F0  風速17〜32m/s(約15秒間の平均)
テレビアンテナなどの弱い構造物が倒れる。小枝が折れ、根の浅い木が傾くことがある。
 F1  風速33〜49m/s(約10秒間の平均)
屋根瓦が飛び、ガラス窓が割れる。ビニールハウスの被害甚大。根の弱い木は倒れる。
 F2  風速50〜69m/s(約7秒間の平均)
住家の屋根がはぎとられ、弱い非住家は倒壊する。大木が倒れたり、ねじ切られる。自動車が道から吹き飛ばされ、汽車が脱線することがある。
 F3  風速70〜92m/s(約5秒間の平均)
壁が押し倒され住家が倒壊する。非住家はバラバラになって飛散し、鉄骨づくりでもつぶれる。汽車は転覆し、自動車はもち上げられて飛ばされる。
 F4  風速93〜116m/s(約4秒間の平均)
住家がバラバラになって辺りに飛散し、弱い非住家は跡形なく吹き飛ばされてしまう。鉄骨づくりでもペシャンコ。列車が吹き飛ばされ、自動車は何十mも空中飛行する。1t以上ある物体が降ってきて、危険この上もない。
 F5  風速117〜142m/s(約3秒間の平均)
住家は跡形もなく吹き飛ばされるし、立木の皮がはぎとられてしまったりする。自動車、列車などがもち上げられて飛行し、とんでもないところまで飛ばされる。

 日本の竜巻は過去最高でF3ランクですが、米国の方が竜巻の強さも日本よりレベルが高く 、今年5月にオクラホマ州で最高レベルのF5ランクの竜巻が発生しています。
 最後に竜巻が発生した時の避難方法ですが、地下室がある場合は地下室に避難、無い場 合はトイレや浴室などの狭い部屋に避難するのが比較的安全です。


 KJKでは第64回健康住宅アドバイザー公開試験を11月10日(日)に東京、名古屋、大阪、広島、福岡の5会場で、11月13日(水)に東京、大阪の2会場でそれぞれ開催致します。
名古屋、広島、福岡での開催は年1回限りになりますので該当地域にお住まいの方はこの機会をお見逃しないようにお願い致します。試験の申込期間は9月11日(水)から10月10日(木)までです。詳細は下記URLからアクセス下さい。
http://www.kjknpo.com/html_j/jinzai/shiken.htm

本部 安藤研治
 
 
<協会だより>
BACK NUMBER