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協会だより
更新日:2014年5月13日
◇ 5月のおたより  ◇
 
5月に入り、ゴールデンウイークも終わり皆さん仕事や学業に戻られたことと思います。
この時期は比較的気候が穏やかですが、日によっては気温が高い日があり、熱中症に注意する必要があるので暑さ対策を怠らないようにしましょう。
さて今月はヨーロッパ各国のエコライフを取り上げて見たいと思います。


スウェーデンのエコライフ

 スウェーデンでは、ペットボトルや、缶、瓶のリサイクルもとても盛んで、機械にペッドボトルや缶や瓶を入れると、金券になって戻ってくるというシステムを取り入れています。商品購入の際にこの分の金額込みで消費者は購入しているのですが、空き缶を一本返すと日本円で約9円返ってきます。またレジ袋は有料でポリエチレン製のものが一袋日本円で約27円、紙製のものが一袋日本円で約36円と、かなりの金額です。この様な活動はスウェーデンでは環境の為にあえて始めた活動ではなく、もともとあったシステムが現在の「環境にやさしい」「無駄のない」スタイルと一致しただけとも言えますが、素晴らしい事だと思います。


ドイツのエコライフ

ドイツはエコロジー先進国です。当然、ゴミの分別はきっちりしており、ガラス瓶は色まで分けて収集するそうです。
またドイツは太陽電池の発電量が世界一で、住宅の2件に1件は屋根にソーラーパネルが乗っています。アパートなどの屋根にもビッシリとソーラーパネルが乗っていて、日本とはエコ意識が全然違うのがよくわかります。
ドイツの生活エネルギーは、約80%が暖房に使われています。そのため、バイオマス給湯暖房システムといわれる、本来ならばゴミになってしまう木屑を固めた「木ペレット」というものを燃料にし、給湯暖房用の温水をつくるボイラーがあります。またエコ先進国であるドイツでは「再生可能エネルギー優先のための法律」、通称再生可能エネルギー法というものがあります。再生エネルギーとは、太陽、風力、バイオマスといった、自然エネルギーのことです。徹底的にエコ活動をしているドイツが太陽光発電世界で第一位になっているのも頷けます。


デンマークのエコライフ

デンマークはエコロジー先進国で、スウェーデン同様ビール瓶や空き缶、ペットボトルなどは、ボトル回収機で換金でき、一本あたり日本円で約20円ほどです。もちろん、レジ袋は全て有料です。
デンマークの住宅の暖房設備では、数十年以上前から電気暖房器具が禁止されており、現在では、温水を使った暖房器具が利用されています。温水を使った暖房器具は、電気暖房器具に比べると、無駄なガスや、大気汚染を防ぐのでとってもエコなシステムと言えます。そしてデンマークは風力発電に関しては世界トップレペルの国だと言われています。
現在国内消費電力の約20%を風力発電でまかなっていますが、2030年までには50%まで拡大する計画があるそうです。この様な努力でデンマークではCO2の排出量を11%削減させました。


スペインのエコライフ

スペインは、太陽光発電システムでのエコ活動においてドイツに続いて2位という優秀なエコ先進国です。
スペインでは、南部にて京セラとスペインの太陽光発電会社「アバンツァリア」で世界最大級となる50MWの太陽光発電所2基を建設し、2012年から操業をしています。さらにスペインではオリーブの種を燃料にするというさらなるエコ素材を採用しています。オリーブの種は、オリーブオイルの生産過程で不要になった種を粉砕し、乾燥させて使用するため、100%地球にやさしいエコ素材として、スペイン内外で注目されています。スペインの暖房システムはこのエコ素材を燃料にして使われています。再生エネルギーへの取り組みに熱心なスペインでは、風力発電にも力を入れており、2011年3月の電力供給で、風力発電の占める割合が、前年同月比5%増の21%に達し、初めて最大の供給源となりました。


フランスのエコライフ

フランスでは、排気ガスを減少させるため、レンタル自転車をやっています。パリでは自転車は高くて盗まれやすいので、管理が大変です。それゆえ市民が自転車をあまり持ちたがらないことから、レンタル自転車をスタートさせました。レンタル自転車は1日、日本円で約160円の券を買えば、30分以内の貸し出しは何度借りても無料です。 使用者は1日平均約6万人で、39日で200万人を越える大人気システムとなりました。駐輪所は約1500ヶ所で、自転車の台数は約20600台あります。
パリでは、トラム(日本でいう路面電車)があちこちで走っています。トラムは速くて、騒音が少なく、排気ガスが出ないので、バスとは違い利点が多く見られます。フランスは、大気汚染による環境問題に積極的に取り組んでいて、21都市にトラムを開通させました。バスは揺れが激しく、新聞や本を読んだりすると酔ってしまったりしますが、それに比べトラムは揺れないので、乗り心地もよく、新聞や本を読んだりするのにも快適です。 フランスは無駄な包装がないので、ゴミもあまり出ません。フランスパンなどを包む場合も、持つところを紙でくるっと巻く程度です。無駄なゴミを出さないためにも、包装は最小限にしています。


イタリアのエコライフ

イタリアでは、市民の足となる交通機関にはCO2排出量の少ないエコバスが走っています。そして、現在ミラノで注目されているのが、BikeMi(バイクミー)というバイクシェアリングです。市内に約90のバイクステーションがあり、合計1200台の自転車が用意され一日平均2500台も利用されているそうです。
暖房器具ではペレットストーブが主流になってきており、ペレットストーブではバイオマス資源から作られる「ペレット燃料」を使用しています。ペレット燃料は1キロ日本円で約50円で販売されており、ランニングコストがとっても低価格であるだけではなく、燃やしても「カーボンニュートラル」により、CO2排出量はゼロと計算されています。

(“環境goo”引用)

ヨーロッパの各国と比較すると、日本のエコライフは太陽電池を始めとした自然エネルギー利用やごみの減量化の点でまだまだ不十分と言った感を拭えません。


  日本健康住宅協会では第71回健康住宅アドバイザー試験を7月6日(日)と7月9日(水)の14:00から何れも東京、大阪の2会場で開催致します。この試験の受験対策講座は東京が6月11日(水)、6月15日(日)、大阪が6月18日(水)、6月21日(土)です。試験の申込期間は5月7日(水)から6月4日(水)までです。詳細は協会HPに掲載しておりますので、興味のある方は是非ご覧ください。

本部 安藤研治
 
 
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