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協会だより
更新日:2020年6月1日
◇ 6月のおたより  ◇
 
新型コロナウィルス対応とか緊急事態宣言という言葉がテレビや新聞を駆け巡り、これまでの生活を反省せざるを得ない過ごし方を経験しました。これらも少し落ち着きを取り戻してる気配を感じます。また、不幸にも感染された方にはお見舞いを申し上げますと共に、医療従事者の皆様には大変なご苦労をお掛けし、感謝の念を申し上げます。

そんな時に興味深い記事を健康のニュース−gooニュースで見つけましたのでご紹介し ます。
https://news.goo.ne.jp/topstories/life/334/





救急搬送4000人超 5月に「熱中症」が多いのはなぜ?
有効な対策は?


「熱中症」といえば、夏に注意すべきものというイメージですが、5月も救急搬送される人が1カ月で4000人を超えており(2019年)、早くから注意しないといけないようです。しかし、5月は既に夏日(最高気温30度以上)を記録した地域があるものの、7月や8月ほどの暑さではないのが実際のところ。なぜ、5月にも熱中症が多発するのでしょうか。内科医の市原由美江さんに聞きました。



体が暑さに慣れていない

Q.そもそも、熱中症とは。原因や症状を改めてお願いします。

市原さん「熱中症とは、暑い環境にいることで熱が体の中にこもり、さらに脱水によって、汗による熱の放散が十分できないために起こります。初期症状としては、めまいや吐き気、倦怠(けんたい)感、頭痛、筋肉痛などがあり、重症になると意識障害を起こし、命に関わることもあります」



Q.なぜ、5月に熱中症になる人がいるのでしょうか。

市原さん「熱中症は夏に多いイメージですが、5月ごろから起きることがあります。春から夏にかけて、人間の体は自然と、暑さに適応するよう調整されていきます。『暑熱順化』といって、暑さにさらされることで皮膚の血管が広がりやすくなり、効率よく汗をかけるようになるのです。その結果、体温を適切に調整できるようになります。
しかし、5月ごろはまだ体が暑さに慣れておらず、この暑熱順化がうまくいかないことで熱中症になることがあるのです」



Q.今年は新型コロナウイルスの広がりで、自宅で過ごす時間が長くなっている人が多いです。
  熱中症の増減に影響しそうでしょうか。

市原さん「そうですね。今年は自粛生活の影響で外に出る機会が減ることによって、暑さに慣れる機会が減る可能性が考えられます。自宅で過ごす時間が増えると、体を動かすことが少なくなったり、エアコンの使用が増えたりして、効率よく汗をかくことが難しくなる可能性があります。すると、暑熱順化がうまくできず、熱中症が増えることが考えられます。
なお、熱中症は屋外で発症すると思いがちですが、室内でも起こります。暑さもですが、湿度が高い環境も熱中症の誘発因子になります」



Q.5月の熱中症を防ぐための対策を教えてください。

市原さん「少しの暑さであれば、エアコンをすぐに使うのではなく、窓を開けて風通しをよくしてみましょう。室内でも、ストレッチや体操をしたり、運動器具を使って体を動かしたりして、適度に汗をかく習慣をつけることも大切です。人の密集していない屋外で体を動かすのもいいでしょう。
ただし、今はマスクをしながらジョギングなどの運動をする人が多いです。マスクをすることで口の中の湿度が保たれるので、喉の渇きを感じにくくなったり、マスクをその都度外す手間がかかって水分補給の機会が減ったりする可能性があります。どんなときも、水分補給をこまめにすることは基本です。
また、水分補給をしっかりしながら、入浴するのもおすすめです。その際はシャワーだけで済ませず、湯船につかるのがポイントです。水分を前もってしっかりと取って、脱水予防をした上で、湯船にゆっくりとつかって汗をかくことで、暑熱順化を促すことができ、効果的です。
ただし、やりすぎると脱水を起こすので、入浴後も含めて水分補給を忘れずに。のぼせるほどの長時間は危険なので、『汗を少しかいたかな』という程度から始めましょう」



Q.夏場の熱中症を予防するために、今からできることを教えてください。

市原さん「繰り返しになりますが、適度な運動や入浴で汗をかく習慣をつけましょう。エアコンの使い過ぎにも注意しましょう。水分補給は意識しないとできないことも多いので、今のうちから、小まめに水分補給する癖をつけましょう」



Q.長期間、休校になっていた子どもたちの登校が一部地域で既に始まり、いずれ本格化します。
  その際、懸念されることは。

市原さん「空調の効いた部屋で過ごし、あまり体を動かしていなかった子どもたちが登校や体育などで暑さにさらされると、暑熱順化がうまくいかずに熱中症になる可能性も考えられます。夏場に向けた注意点と同様、エアコンの使い過ぎに親が注意し、子どもが体を動かす機会を工夫してつくりましょう。水分補給もしっかり行ってください」








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事務局 和田
 
 
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