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事務局だより
更新日:2006年11月13日
  ◇ 11月のおたより ◇
 
 10月初旬に北海道の道東で始まった紅葉前線が11月には本州に上陸し東北から南下をはじめインターネットでの紅葉情報が気になる季節になりました。
 11月1日の気象庁の発表では今年の10月は全国的に気温が高く、西日本では1946年以来第2位、東日本は第3位の高い月平均気温の記録を更新したと伝えられ、例年に比べ紅葉前線の南下は遅れているようです。

 紅葉には、モミジ(カエデ)やななかまどのように赤色になる紅葉と、イチョウのように黄色くなる黄葉、その他の落葉樹の褐色になる褐葉があり、本来は区別されていますが、一般には同じ時期に起こるのでひっくるめて紅葉と呼ばれています。
  紅葉は秋になると葉の中に形成される赤色色素のアントシアンが発色して赤くなり、黄葉は元から葉の中に存在している黄色色素のカロテノイドが、春から夏にかけては葉緑素の緑色に抑えられて隠れていたのに秋になって葉緑素が分解しだすと緑色が抜けて黄色くなるといわれていますが、二つの現象は同時に並行して起こることもあります。
 美しい紅葉のためには日照時間が長く、昼夜の気温の差が大きく、湿度は高い方がよいとされており、これらの条件を満たす山岳地帯が紅葉の名所として知られています。
 モミジ狩は、日本では平安時代に始まった風習で京都にはモミジの名所が多く、関東では日光が有名です。
  この時期はアメリカでもニューイングランドの新聞には“Foliage”(*1)のニュースが紹介されていますが、筆者がボストンからIS-93(*2)を北上しニューハンプシャー州に入り、White Mountain Areaの北端のMt. Washingtonまでドライブした時は、見渡す限りが果てしなく紅葉でその壮大さに圧倒され、日本の紅葉の微妙な配色とグラデーション、背景の山なみの変化、滝や谷川、寺社などの建物との調和、落ち葉や木漏れ日、谷川のせせらぎの音の優しさなどの繊細な美しさを楽しむ紅葉狩の風情とは全く異質の世界が拡がっているのに驚嘆しました。

 KJKでは今年最後の定例の健康住宅アドバイザー研修・検定試験が、11月14〜15日の(大阪)で開催されます。10月の東京を受け損なった人は今年最後のチャンスです。
 11月27,28日には東京の室内環境学会でKJKの空気環境部会の研究成果を大和ハウスの中川雅至さんが「部位別放散量測定」のテーマで発表します。室内空気環境に関心のある方には大変参考になる研究成果です。ぜひ聴講されることをお勧めします。

(*1): 植物の葉の総称。Fall Foliageといえば紅葉のこと。Colored Leavesともいう。
(*2): 州間高速道路93号線のこと。Bostonから北上しマサチューセッツ州とニューハンプシャーを縦断しバーモント州境のLittletonまでの高速道路。米国では南北に走る高速道路は奇数番号、東西は偶数。
日本健康住宅協会 理事 吉田佐門
 
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