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コラム
 <2002年42号(秋号)>
 WOODY COLUMN
屋久島のこと
木村 宗光(大和ハウス工業)
つい最近、ある研究会主催の屋久島の自然や、島に出来た環境共生住宅を見るツアーに参加する機会があった。有名な島であるので知っている人は多いが、パンフレットの言葉を借りて少し紹介すると、コバルトブルーの海に浮かぶ周囲132km、面積500km2の豊かな自然に包まれた島で、樹齢千年を超える屋久杉(樹齢千年以上を屋久杉と言う)が林立している。 平均降水量は東京の3倍、多い場所では10,000mmと言う降水量である。この水が島に豊かな自然をもたらしているのである。 島の中央には、なんと九州最高峰、1,935mの宮之浦岳があり、亜熱帯から亜寒帯までの植物が分布し、ハイビスカス、ブーゲンビリアから高山植物まで見ることができる。また、あちこちに温泉が湧き、海は絶好の釣場やダイビングスポットがあり、自然に恵まれた地上の楽園と言える。 その中でもこの島を最も有名にしている、樹齢7,000年を超える縄文杉は、標高1,300m前後の山中にある。今回その縄文杉を見ることにしたのである。但し、それを見るには、片道10km、往復8時間強を歩いて行くしかない。荒川口駐車場で車を降り、やや平坦な登りのトロッコ道を2時間半、大株歩道より2時間余り標高900mから1,300mまでの登山道を登ることになる。 当日は、低気圧の接近で雨の降る天候、真暗な朝5時に出発する強行軍に参加することに後悔した。しかし、山中深くに点在する屋久杉と原生林、道中に滴り落ちる本当にうまい天然水、谷を流れる清流の音、様々な鳥の声や新鮮な空気は、豊かな自然の中に居ることを堪能させてくれた。そして、標高1,300mにある縄文杉にやっとたどり着くのである。道中に「ウィルソン株」と言う縄文杉の切株があるが、これは天正14年(1,580年)に豊臣秀吉が切らせたものだと言う。 まだ夜の明けない早朝から夕方まで、雨に濡れながらの縄文杉ツアーはハードであったが、日頃、目にしない大自然との触れ合いに参加者全員が大いに満足したのであった。
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